嵯峨嵐山文華館

開催予定の企画展Upcoming Exhibitions

企画展

浮世絵と美人画の軌跡

2025年10月11日(土) - 2026年01月18日(日)

今年は美人画の巨匠、上村松園の生誕150周年。嵯峨嵐山文華館は近隣の福田美術館と連携し、今話題の浮世絵、そして美人画を取り上げた展覧会を開催いたします。嵐山に200人もの美人画が大集結する、この秋見逃せない展覧会です。

企画展

展覧会の概要

近代美人画を完成に導いた上村松園と鏑木清方(1878-1972)。
京都と東京、それぞれの地で異なる美意識を追求し、美人画の発展を支えました。第二会場の嵯峨嵐山文華館では、江戸の出版文化への注目が高まる中、福田コレクションの肉筆浮世絵や京都の風俗画、そして近代美人画を展示。
歌舞音曲など江戸文化の魅力を、「心浮き立つ」浮世の世界とともに紹介します。

第1章 べらぼうな浮世に美人咲き誇る
「浮世絵」の「浮世」とはもともとは「憂世」のこと。憂いに満ちた世の中を指す仏教の言葉です。それが「定めのない、浮草のような世の中」さらには「浮かれた世」「心浮き立つような楽しい世」の意味で使われるようになったのは、天下泰平の世の中、江戸時代のことでした。
江戸時代特有の、民衆が娯楽を追求し、その浮き浮きとした気分を共有しようとする感覚の中で生まれてきたのが浮世絵です。版画が有名ですが、より高級で特別な注文品であった肉筆の浮世絵は数が少ないだけに貴重なもの。浮世絵や出版に注目が集まっている近年、福田コレクション所蔵の肉筆浮世絵を一挙に公開します。
江戸の浮世の美と楽しさを追体験してみてください。


第2章 浮世の美人 技芸乃夢姿
浮世絵のテーマは様々ですが、肉筆も版画も売れなければいけません。絵師だけでなく、版元も彫師も摺師も食べていけなくなってしまうからです。それを前提として選ばれた「売れ筋」のテーマはなんといっても芝居絵。歌舞伎や浄瑠璃など芝居の物語の名場面を描いた浮世絵は、定番の稼ぎ頭でした。
もう一つの売れ筋は、吉原をはじめとする郭の花魁たち。容易には会うことが出来ない彼女たちも浮世絵の好題材でした。そして、彼女たちが得意とした芸事も注目されていました。三味線を爪弾いたり、舞い踊ったり……巧みな芸の姿を浮世絵に取り込むことも積極的に行われていました。
その流れを引き継いで描かれた近代の日本画には、物語のヒロインや遊女や芸舞妓、日本舞踊をテーマにしたものが数多くあります。
ここではそれぞれを分野ごとに展示して、その魅力に迫ります。

展覧会情報

会期2025年10月11日~2026年1月18日
前期:10月11日(土)~12月1日(月)
後期:12月3日(水)~2026年1月18日(日)
休館日11月11日(火)、12月2日(火)、12月16日(火)、12月30日(火)、12月31日(水)、1月1日(木)
開館時間10:00~17:00 (最終入館16:30)
入館料■嵯峨嵐山文華館…一般・大学生:1,000(900)円/高校生:600(500)円/小中学生:400(350)円/障がい者と介添人1名まで:各600(500)円 ※( )内は20名以上の団体料金 ※幼児無料

■福田美術館との二館共通券…一般・大学生:2,300円/高校生:1,300円/小中学生: 750円/障がい者と介添人1名まで:各1,300円
主催嵯峨嵐山文華館/福田美術館
後援京都府、京都市、京都市教育委員会、京都商工会議所(予定)
関連資料展覧会チラシ
作品リスト(日本語)

作家紹介

円山応挙、鳥文斎栄之、歌川国貞、鳥羽広丸、文斎蛾媚丸、祇園井特、上村松園、鏑木清方、伊東小坡、伊東深水、大林千萬樹、栗原玉葉、中村貞以

作品

関連イベント

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